今年も5/20(月)に「TOYOはしごナイト」が豊橋駅で開催されました!
昨年に引き続き、イベントの主催であるTOYOはしごナイト実行委員会様と株式会社ウェブインパクトの協力のもと、Code for MIKAWAではTOYOはしごナイトに関係するオープンデータの作成およびアプリケーションのログデータをもとにした分析を行い、街飲みイベントの改善に向けた混雑緩和のための人流の把握および需要予測に挑戦しました!
TOYOはしごナイトとは?
豊橋駅前で毎年行われている、3,500円で5軒のお店にはしごできちゃう超オトクな街飲みイベント! 参加店ではTOYOはしごナイト限定のお店自慢の料理とドリンク1杯が飲食できちゃいます。
まち飲みイベントもデジタルトランスフォーメーション!
TOYOはしごナイトは毎回進化しています!
- TOYOはしごナイトページ(http://www.toyohashigo-night.jp)
- デザインのリニューアル
※豊橋駅のあのロケットが打ち上げられるようになりました!
- デザインのリニューアル
- TOYOはしごマップ (https://mi.temirin.jp/contents/load/code/toyohashigo)
- チェックイン数に応じて店舗の賑わい(混雑度)を可視化する機能
- 参加店舗のキーワード検索・絞り込み検索(エリア・営業中)・ソート機能
- TOYOはしごナイト10周年記念企画のチェックイン抽選
※チェックインや検索、ソートの機能は、「TOYOはしごナイト」当日限定の機能です
- TOYOはしごマップ(TOYOはしごナイト参加店)のオープンデータ化(https://opendatatoyohashi.jp/node/1491)
アクセス数の結果
TOYOはしごナイトページとTOYOはしごマップへのアクセス数は以下の通りでした。
TOYOはしごナイトページ
- PV数
- 前日まで(4/15〜5/19) : 21,115PV
- 当日(5/20) : 6,097PV
- ユニークユーザ数
- 前日まで(4/15〜5/19) : 7,707人
- 当日(5/20) : 2,956UU人
TOYOはしごマップ
- PV数
- 前日まで(4/15〜5/19) : 35,813PV (昨年 27,964PV)
- 当日(5/20) : 10,493PV (昨年 4,669PV)
- ユニークユーザ数
- 前日まで(4/15〜5/19) : 18,068人 (昨年 11,372人)
- 当日(5/20) : 5,664人 (昨年 1,538人)
- チェックイン数
- 当日(5/20) : 1,438回
ちなみに、TOYOはしごナイト5枚つづりのチケットの販売数は約4,700枚という結果だったそうです!
TOYOはしごマップは、今年は昨年よりももっと多くのユーザの方にご利用頂くことができました!
TOYOはしごマップの総アクセス数(PV)は昨年の1.4倍 の 46,306PV (当日だけで 10,493PV )、特に当日のユニークユーザ数は昨年の約3倍 の 5,664人 に増加しており、知名度も上昇し、利用者が大きく増えていることが確認できました!
また、TOYOはしごマップのアクセス数は、TOYOはしごナイトページのアクセス数より1.7倍も多くありました!
以下の図は、当日のTOYOはしごマップの時間別のPV数です。
TOYOはしごマップが昨年よりももっと多くの方にご利用頂けたことが分かります!
また、以下の図は、TOYOはしごマップをご利用いただいた日別のPV数です。
特にイベント1週間前から多くの方にご覧頂いていたことが分かります!
また、リファラーをもとにTOYOはしごナイトページへどこからアクセスしたかを円グラフにまとめてみたところ、以下の通りでした。
検索からのアクセスが71%を占めており、URLやQRコードからのダイレクトなアクセスが23%、SNSからは5%、その他は1%という結果でした。
今年は冊子に掲載されたQRコードからどれだけのユーザがアクセスしてきたのかの効果測定を行えるように、事前にQRコードのURLへパラメータを付与し、アクセス元を判別できるように仕込んでおきました。 その結果、上記のグラフからも454人のユーザが冊子に掲載されたQRコードを読み取ってアクセスして頂いたことが分かりました。これは全体のユーザのうち、約4%ほどがQRコードからアクセスして頂いたことになります。
なお、当初はTOYOはしごナイトの冊子、はなまるの冊子とそれぞれの掲載冊子ごとの効果測定を行うつもりでしたが、手違いで同じQRコードを掲載してしまったため、残念ながら今年は掲載冊子ごとの効果測定は行うことができませんでした。
来年こそは掲載冊子ごとにQRコードを変え、それぞれの冊子への掲載効果の測定を行えるようにしたいと考えています。
今年行った新たな取り組みについて、ご紹介いたします。
TOYOはしごマップのチェックイン数を元にした混雑度の可視化
今年は10周年記念企画の1つである「スマホでルーレット〜チェックインチャレンジ〜」により、お店へのチェックイン数をもとに参加店の混雑度を可視化できるようにしました。
当日のチェックイン抽選には、956人からご利用頂き、合計で1,438件もありました!
当日の時間別のチェックイン数は以下の通りです。
TOYOはしごマップのPV数は18時が最も多い結果でしたが、チェックイン数は19時に最も多いことが確認できました。
これは多くの方が仕事終わりにTOYOはしごナイトに参加し、TOYOはしごマップで店舗を調べてから実際にお店に訪れてチェックインして頂いたのではないかと思います。
当日の混雑度の推移の様子は以下のGIFアニメーションよりご覧頂けます。 混雑度は色で表しており、青色 < 黄色 < 赤色 へいくほど混雑状態となります。
特にお肉や海鮮を扱っているお店が人気で、混雑度も黄色、赤色になっておりました。
TOYOはしごマップの混雑度が赤色になっている「酒と肴 おきがる割烹 ろじわら」へ実際に訪れてみると、お店の外に行列ができるほどたくさんの方がご来店していました!
この結果からお店へのチェックイン数にもとづく混雑度の可視化が有効であることが分かりました!
TOYOはしごナイトでは、参加者が一部の店舗に集中して混雑してしまうという課題がありますが、この混雑度の可視化をしてユーザに示すことで、混雑度合いもある程度は平準化できるものと考えています。
普段は行かないお店へ訪れて新しいお店と出会うこともTOYOはしごナイトの醍醐味の一つかと思いますので、混雑度の解消をするとともに、そのような機会が創出できると、より豊橋駅のまちなかの活性化につながるものと考えています。
ただ、当日のTOYOはしごマップは、4,669人の方からご利用頂いておりましたが、チェックイン抽選に参加した方の割合は約20%でした。さらに、参加された方の多くが1度しか抽選をされていませんでした。 画像の黄色の枠で囲まれた内容で告知しておりましたが、参加された方々への告知が充分でなかったと思います。
告知をしっかり行い、チェックインへの参加を増やすことにより、より実際の混雑度に近づけることができると考えています。
また、抽選用QRコードの掲示方法が店舗ごとに異なってしまっていた点や、各店舗の席数が異なることが原因で、混雑度が正確に反映されていない店舗がいくつかありました。これはもっと早いうちに各店舗へ抽選用QRコードの掲示協力のお願いをするとともに、各店舗の席数とチェックイン数を突き合わせることでより正確な混雑度をほぼリアルタイムに可視化できるように改善できればと考えています。
TOYOはしごマップによる参加店の需要予測について
また、混雑度の可視化の他に、昨年より取り組み・考えていることとして、参加店の需要予測があります。
昨年はPV数による需要・混雑度の予測ができそうとの仮説のもと、分析をしてみましたが、多少の相関は見られるものの、TOYOはしごマップ上の店舗の表示順による影響を大きく受けてしまっておりました。
それを受けて、今年はTOYOはしごマップに表示順の並び替え機能や検索機能を新たに入れてみましたが、機能を利用した人が17人に1人だったため、大きな改善は見られず、今年のエリアごとの平均PV数をグラフにしてみても、今年もTOYOはしごマップ上で掲載順が上となる駅西(A)のエリアのPV数がやはり多くなるという結果が出てしまいました。
これをエリアごとの平均チェックイン数をグラフにした場合は以下のようになります。
チェックイン数は実際の来店に基づくものであるため、地理的に不利となる駅西(A)エリアは少なく、実状に近い結果となりました。
参加店への需要予測をもっと精度の良いものにするには、店舗一覧の表示順をランダムにする、等により表示順のアクセス数の偏りを防ぎ、影響をうけないようにする必要があります。この点は今後改善していければと考えています。
また、今回新たに入れた検索機能より、検索されたキーワードの上位をグラフにしてみたところ、以下の通りでした。
161種類のキーワードが検索されましたが、特に多いキーワードは「肉」でした。 多くのユーザが肉系の店舗を探していたことが読み取れますね! また、実際に以下のお店のランキング結果でも肉の写真が多いことが分かります!
「酒と肴 おきがる割烹 ろじわら」はチケット枚数のランキングには入っておりませんが、一番気に入ったお店アンケートランキングでは昨年は2位、今年は1位をとっており、店舗名で直接検索するほどコアなファンを獲得していることが先の検索キーワードの結果にも表れていると言えるかと思います。
また、昨年に引き続き、今年もTOYOはしごマップの参加店データがオープンデータ化されました!
「TOYOはしごマップ」のオープンデータ化
TOYOはしごナイトの参加店データは、TOYOはしごナイト実行委員会様からご了承をいただき、Open Dara HIGASHI-MIKAWA上でオープンデータとして公開されています。
「TOYOはしごマップ」のオープンデータには、各店舗の情報をはじめ、当日のはしごメニューも掲載されています。
こちらは以下のURLよりアクセスし、データのダウンロードも可能ですので、ぜひご活用ください!
https://opendatatoyohashi.jp/node/1491
私たちの知る中でも、オープンデータを活用した取り組みにおいて、アイディア段階で終わってしまうことが多く、実際にまちのイベントへアプリやサービスをリリースし、そこから得られるデータからイベントの改善に繋げている事例はまだまだ少ないのが現状です。
そんな中で、今回の「街飲み × オープンデータ」の取り組みは、TOYOはしごナイト実行委員会のご協力のもと社会実装へとつなげることができました! また、多くの方の利用を通して得られたデータからまちの活性化へとつながる新たな知見を得ることができました!
当日の様子
TOYOはしごナイト開始30分前の様子です。スタッフの方々が最後の打ち合わせをしています! 楽しそうな雰囲気で開始が待ちきれない様子ですね。
10周年企画の1つである「スマホでルーレット〜チェックインチャレンジ〜」も多くの方々に楽しんでもらえるように念入りに打ち合わせをしています。
鏡開き&ふるまい酒
今年のTOYOはしごナイトは10周年ということで、地元人気店が100店舗も参加しました! また、10周年記念イベントとして開催された「鏡開き&ふるまい酒」では、長い行列が出来るほど多くの方々がお越しになられました。
はしごメニュー
TOYOはしごナイトではいろんなお店のおすすめメニューを楽しむことができます!
「壱岐や」の海鮮丼と「肉18」の黒毛和牛の炙り寿司は絶品でした。「THE GARDEN RESTAURANT & BAR」のはしごメニューでは、バーテンダーの方が初心者にも飲みやすいような白ワインを選んでくれました!
チェックインチャレンジのアニメーション
今年行った「スマホでルーレット〜チェックインチャレンジ〜」では、店舗内のQRコードを読み込むことで、TOYOはしごナイトに参加していたお店で使用できる金券が当たる抽選にチャレンジすることができます。
抽選画面には、豊橋駅のあのロケットが月に向かっていくアニメーションが使われています。ハズレならブラックホールに落下し、当たりなら月に到着するドキドキのアニメーションは好評でした!
当日見れなかった方は、以下の動画よりご覧頂けます。
Code for MIKAWAでは今回出た改善点も取り入れつつ、今後もこういった街をもっと便利に楽しくできるような活動や取り組みにどんどん協力していけたらと思います! TOYOはしごナイト実行委員会の皆様、そしてTOYOはしごナイトにご参加頂いた皆様、ありがとうございました!